Oh まい シスター

朝から電波受信

ご飯と、味噌汁の匂いで目が覚めた。

「………」

この家には只今両親が病院に長期にわたり外泊をしている為俺と妹の狛音しかいない。
狛音は朝から「お兄ちゃんっ?起きてよぉーっご飯、冷めちゃうよ?」 なんて電波系なお兄様方をキュン死させるような芸当の出来る子ではないから、おそらく…


思考を巡らせながら一階のリビングに降りて行くと、食卓でもふもふとご飯をかっこむ狛音とその後ろにセミロングの黒髪が揺れていた。

お隣りサンの幼なじみ。清里 阿李だ。
すぐに振り向いて背後に花でも背負っていそうな笑顔を向けてくる。

「おはよっ宋太っ大好き!」
「おはよ。ごめんなさい。とりあえず場違いなんだけど」

俺はこいつに合い鍵を渡す程ピンク色の仲じゃない。
「狛ちゃんが開けてくれたー」
「狛音が…?」

まずインターホンとかなら俺の方が先に起きるはずだ。
炊きたての白米を頬張っていた狛音が俺の視線を感じてか口の中の物を味噌汁で嚥下してから答える。

「阿李来るのわかったから起きた」

どうやら俺の妹は微細な波動かなんかを察知出来る特殊能力があるようだ。
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