【短編】キミと、あたし。




「ふ…ッ…ぇ…ッ」



人目も気にせず入口で泣きじゃくるあたしを色んな人が見てゆく。



テツ…



テツ…。





頑張ってなんてホントは言いたくなかった。


出来るなら引き留めたかった。



未練ったらしいけど



好きなの。




声には出せない想い。



好きだよ…


想うだけなら良いよね…?



そして

一歩も動けないあたしにかけられる声。



「頑張ったな」



嗚呼、やっぱり春基は見ていたんだね。







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