これが日常
俺の日常
俺、杉本翔は家から近い南高校に通っている。
喧嘩好きな奴らも、というか喧嘩慣れした奴らが通っているため不良校とか呼ばれたりするけど、学力はまぁまぁあるし。
俺的にはそこまで悪くないと思う。
それに最近俺は学校を楽しみにしてたりする。
面白い奴がいるから。
そいつはうちの学校の数少ない女子の1人で、あろうことか1年で生徒会長をやっている。
いきなり校長に大抜擢されたのがあいつだった。
俺もなぜだか書記にされたが。
まぁいきなり1年が生徒会に選ばれたんだ。周りは興味を示した。
俺の場合は書記だったし、中学ん時からヤンチャしてから問題なかった。
来た奴らは返り討ちだったし。
だがあいつは……。
“生徒会長”であり“女子”だった。
しかも、引っ越して来たばかりだ。
南高校は大抵近辺の中学から入ってくる奴らが多い。だからなのか、お互い情報をつかんでる。
そんな中、何の情報もない女が注目を浴びたんだ。
珍しく俺はあいつに同情した。
だけど心配も同情もいらなかった。
あいつに手を出す奴らがいた。ただの脅しで近づいたんだろう。
男があいつの手を掴んだと思ったら……。
男は地面に転がっていた。
それは流れるような動きで久々にゾクリとした。
それから俺は生徒会に顔を出すようになり、あいつと接点をもつようにした。