これが日常
2ヶ月経った今では名前で呼ぶまで近づいた。
回りに人がいるときは会長って呼んでっけど。
しかも、あいつは俺のこと名字で呼ぶし。
まぁ、これからだなそこは。
てか、また仕事サボる気かっ!?
校門へ向かうあいつを見つけため息が出る。
あいつはよく生徒会の仕事をサボろうとする。
やり始めればきちんとこなすくせに、どうもめんどくさがりらしい。
しかも、校門には俺の名前を叫んでる奴がいるし。どうでもいいけど。
あ、あいつに殴りかかろうと……。
「会長っ」
むしろ相手に同情しながら俺は声をあげた。
案の定というか、殴りかかった奴は地面に転がっていた。
「相変わらずだな。てか、仕事サボって帰んじゃねぇ」
「あとちょっとでこの方に足止めされてしまいました。杉本君に用事みたいですよ」
下にいる男はすでに気を失っていたが。
さっきの鳩尾一発で落ちたらしい。
小さい頃から合気道を習っているらしいが……合気道は鳩尾殴ったりするんだろうか。
「あー別に興味ないし。お前らのリーダーだろ?ちゃんと持ち帰ってくれよ」
後半はボケッとしていたおそらく仲間であろう奴らに言い残すと、あいつに逃げられないように腕をつかんだ。
連れていく先は……。
生徒会室。