キライ。だけどダイスキ。【短編】
〜♪〜♪〜♪〜
「ッチ…んだよっ」
聴き覚えのある着メロが部屋中に鳴り響くと
苛立ちながら勇は携帯をポケットから取り出した。
「はい?」
いつもより低い勇の声に若干ビックリしながら冷静を保ちながら読み途中の漫画に目を向けた。
「…あー。今から?…うん。新作??何の?」
…駄目だ。
勇が気になって全然漫画の内容が頭に入ってこない。
チラッ
と勇を見上げると
勇と目が合い慌てて目を反らした。
「やっぱ今から行く。絶対行くから!!」
ブチッと一方的に電話を切った勇は
「今から達也(勇の親友)ん家行って来るわ。」
と一言の残して部屋を出ていった。
急に寂しくなるあたしの部屋。