キライ。だけどダイスキ。【短編】
「早田杏ってあれだろ?この前勇の家にあったDVDに出てた人でしょ??」
「そうそう!むちゃくちゃエロいヤツ〜っ♪俺あーゆうヤツとヤりてー!なぁ?勇もそうだろ?!」
……やめて
「…あ。でも、達也!勇には飯塚がいるじゃん!」
やめてよ。
あたしの名前出さないでよ。
「あ、もしかして飯塚って早田杏みたいに意外と大胆だったりして!?」
ねぇ、
何で勇は何も言い返さないの!?
「サイテー。少しは真衣の気持ち考えろしっ…」
小さく呟く益実に
「大丈夫。」
と笑いかけた。
「なぁー、飯塚♪!」
と一人の男子があたしにそう同意を求めるとさっきまでうるさかった教室が嘘のように教室中が静まり返った。