waiting on a gold chain

「ただいまー」
「樹莉、お帰りー」
ごくありふれた、やりとり。


不満なものなんて無いのに、
むなしくなる。

何をやっても空っぽ。
「フェイク」なんじゃないかって、
疑う。

意味を求めて、
探して、
旅をするー17歳。


親はあんなこと知らないだろう。
思ってもいないだろう。

いくら大人っぽいオシャレをして、
出かけたからって、
何も、エッチなことをしてるとは限らない。

年頃だから

とでも、思ってるだろう。
っていうのを期待して、「アタシ」に気付かせないように、振る舞う。


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