大嫌い[短編]
「いっつもそればっかり。」
『だって本当の事だし!』
「嘘ばっかり!
何がそんなに楽しい?
人のこと馬鹿にして!」
『いつ馬鹿にしたよ?
今日の姫、おかしいよ。
なんでそんなに怒ってるの?』
「いつも馬鹿にしてるじゃん。
おかしいのは拓じゃない?
好きでもないのに
好きとか言わないでよ!」
その私の言葉に拓は黙る。
やっぱり私のことなんか
好きじゃないんじゃん!
もう拓なんて大嫌い!
やっぱりこんな奴なんか
好きじゃないよ!
絶対に好きになんかならない。