大嫌い[短編]
「拓なんか…
拓なんか大嫌い!
あんたみたいな軽い男
なんて大嫌いだから。」
半分泣きながら叫んだ。
悔しいよ…
こんな軽い男なんか
好きになんかならない
はずなのに…
なんで好きになっちゃったの?
私って本当に馬鹿だよ…。
その時拓が口を開いた。
『そんなに俺のこと
嫌いなのかよ。
もういいよ、分かった。
もう姫香と関わらないから。
気を付けて帰れよ。
じゃあな。』
と言って帰ってしまった。
いつもなら家の前まで
必ず送ってくれるのに…
拓、悲しい顔してた。
私が悪いみたいじゃん。
私…悪くないよね…?