大嫌い[短編]
次の日登校しても
拓が来る事はなかった。
拓は女の子たちに
囲まれて楽しそうに話してる。
そこまではいつもと
変わらないのに
私の所に跳んでこない、
それだけが違った。
机に顔を伏せていると
真希と和也君が来た。
『姫香どうしたの?
何かあったの?』
「んーん。
何もないよ。」
私は机に顔を伏せたまま
返事をした。
泣きそうな顔を
見られたくなかったから。
『いや、何もなくねぇだろ。
拓也はこっち来ねぇし、
姫香も拓也も元気ねぇし。
真希に話してみろよ。
俺、拓也のとこ行ってるから。』
と言って和也君は
拓のところに行った。
多分真希と2人の方が
話しやすいと考えて
くれたのだろう。
和也君は優しいな。
さすが真希の彼氏だな…