人間の最後
やりすぎたのだ。田舎の高校生には知識もそれほどなく、ただ女を乱暴に扱う。
それで女は嫌がる。
しかし“嫌よ嫌よも好きのうち”男はそう思うのである。
泉は一瞬のムードに任せてキスをした。
そして・・その先も・・。

・・・泉の招いた結果は、一美のお腹に赤ん坊を作ってしまったこと。
授かり婚なんていってられないのである。


「泉・・、私ね、生理が2週間遅れてるの・・」

夏休みも終わり一ヶ月程たった、ある日、同じ団地に住む泉と一美が手を繋ぎながら、二人、舗装もままならぬ道を下校していた時、泉を見ないまま前を見て一美が呟いた。

「えっ?なに?」

泉は一瞬意味がわからずに一美を見て聞き返した。

「・・生理がこないの・・、赤ちゃんできたかも」

少し嬉しそうな顔で泉を見る一美。
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