優翔物語

あの出来事から私の胸の中はぐちゃぐちゃで
翔を避け続けた
愛美に協力してもらってなんとか顔をあわせずにすんだ
そんな生活がはじまって一週間

「優奈・・今日も翔君に言ったほうがいい?」
「・・・お願い。まだ一緒にいて笑える自信ない」
「そっか。わかった!言ってくるね」

愛美は私のわがままに笑顔で答えてくれる
そんな愛美に頼り続けちゃダメだってわかってるけど
なかなか一歩踏み切れない

教室で愛美が帰ってくるの待ってると遠くで声が聞こえた

「だから、今日帰り買い物いくから一緒に帰れないって優奈が言ってるの!」
「最近そればっかじゃん、マジなんで最近さけてるわけ?意味わかんねーし」
「は?避けてないでしょ。本当に用事あるんだって」
「じゃあなんで10分休みに教室行ったら毎回居ないんだよ?おかしいだろ」
「それは・・・・たまたまでしょ」
「わかってんだって!とにかく優奈と話すからそこどけよ!」

愛美と翔が言い争ってる声
声でわかる翔凄いキレてるんだ
怖い・・・・
でも愛美にこれ以上迷惑かけれない

「本当に今はやめてって!!」

「愛美…ごめんもぅいいから」

我慢出来ずにドアから気まずそうに顔を出す
愛美は心配そうに私を見た

「もぅいいって言ったって優奈まだ…」

「優奈!!お前どうしたんだよ?最近変だぞ?!」

「翔…ごめんね」

いろんな意味で




ごめんね




もぅ決めたょ
君にさよならすること





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