優翔物語

「ごめんね
愛美のところに行ってて
走ったんだけど間に合わなかった」

「いや・・別に優奈になにもなかったならいいから」

「どうしたの?いきなり」

私がそう言うと翔は真剣な顔で
見つめてくる

「あのさ・・・もう別れてるのに
こんなことするのもおかしいけど」

翔の口から「別れてる」って
言葉を聞いた途端に痛む胸
泣きそうになって下を向く私に
翔は言葉を続ける

「今日俺らがもし
あのまま付き合ってたら
今日記念日なんだ」

うん・・知ってるよ
楽しみにしてたもん

< 17 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop