花がつなぐもの
店長と毎朝、開店準備をするようになったのは、

店長の出勤が早番より早いという事を聞いた事があったからだ。

『店長は、出勤が早い
のか・・・。私も早く
来ちゃおうかな』

なんて、見事に不純な動機からだった。

毎日、早く来たい気持ちがあったのだけど、

さすがに毎日早く来ると、バレバレになりそうなので、

週に2,3回で我慢する事にした。

早起きは三文の徳とは言ったもので、

店長から色々教えてもらえたりもしていた。

そんな時間はあっという間に過ぎるもの。

早番が来る時間の9:00になった。

「おはようござい
ます。」

和也は、真っ先に店長に挨拶をする。

「お前もいたんだ。」

「いちゃ悪い!?
今日は出勤日
なんです~」

「おっと、開店準備、
開店準備と。」

「あれ?和也、
早番だっけ?」

私の話を聞かないように和也は、開店準備をしようとしていた。

「今日は、真由さんの
変わりだよ。」

「そうなんだ~。
真由さんどうしたの?」

急いで来た和也を見て私は聞いた。

工藤和也、大卒だから、私よりも4つ上の22歳の同期。

しかも同じ支店に配属になった。

大学時代から、花関係のサークルや、花屋でのバイトを経験しているらしい。

私と同じだった。

きっと彼も、同じ夢があるのかもしれない。

お互いに、良い刺激になっている。

気の合う同士といった感じだった。



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