花がつなぐもの
和也がぼそっと言った。

「腹減った・・・。」

みんな顔を見合わせていた。

確かに、午後からノンストップで動いていたからお腹が空いていた。

そんな事、忘れて仕事に夢中だったんだな。

「私もお腹減った・・・。」

店長が帰ってきてくれるという安心感から、みんなが笑顔になった。

やっぱり、店長の存在は大きいし、この、千葉のぞみ店にはなくてはならない存在なんだね。

「私は、コンビニで、
適当に何か買って
きますね。」

「それじゃ、お願いしちゃいます。何でもいいので。」

真由さんが、レジからお金を出して江口さんに渡した。

「あ、真由さん、使いこみだ!!」

和也がすかざす突っ込んだ。

「何言ってんのよ。」

そんな2人を見ながら、江口さんは店を出ていった。

私は、江口さんだけに行ってもらうのは申し訳ないと思い、続いて店を出た。

「何だか、こういうトラブルって楽しいわね。」

江口さんがぽつりと言った。

「江口さんも楽しんじゃってますか?私もです。」

こういう時こそ、楽しむが一番なんだよ。
なるようになるし、なるようにするし、それは、頑張り次第でどうにでもなると思う。

どんな時も一生懸命にやる事なんだ。

そうやって、色々なトラブルを乗り越えていかないとならないんだろうな。

それは、仕事だけではない。

人生の、これから起きる色々な事にもだ。

そんな事を考えながら歩いていた。



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