花がつなぐもの
時間は22:30。

みんな、着々と仕事をこなしていた。

「店長、
次はどうしましょうか。」

和也が、卓上の花を冷蔵庫にしまって、戻ってきた。

「それじゃ、
真由と一緒にこの
スタンド花宜しくね。」

店長はそう言うと、スタンド花から離れ、アレンジを活け始めた。

スタンド花っていうのは、よく、開店のお祝いなどでよく見るタイプの、高い位置にアレンジされているものだ。

私たちは真由さんに合流した。

真由さんに教えてもらいながら、スタンド花に取りかかった。

スタンド花は1基活けるのに、30分はかかる。

残りのスタンド花は、15基。

4人でやって早くて1時間半はかかると思う。

「真由さん、
頑張りますから、
教えて下さい。」

真由さんは、花の構成と、ポイントを教えてくれた。

このスタンド花の構成は真由さんが考えたものだった。

真由さんもいつも以上に気合が入っていた。

「それは、この辺りに
お願いね。」

真由さんも、デザインを確認しながらやっていた。

どうやら、1基ごとにデザインが変わっているようだ。

「真由さん、
これはみんな同じ
ではないんですね。」

私は真由さんに聞いた。

「そうなの。色々
考えてそうしたのよ。」

真由さんは続けて話した。



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