甘いクスリ
「都築さん、足、腫れてるよ!
どうしたの?!」
会社につくなり、
同僚が駆け寄ってくる。
その声の大きさに、
こちらに興味も示してなかった
人間まで、振り返ってくれる。
相当、恥ずかしい・・・
「不注意で、こけてしまって。」
うちのマンションは
一応、オートロックなので
眠り姫が気ままに目覚めて
帰宅する分には、
何ら問題は、ない。
ただ、今日って、
私、レッスンあるんだよね。
って事は、先生は仕事でしょ。
起きそうにないから、
遅刻しないか心配で、
七海ちゃんに
起こしてあげてって、
電話してたんだ。
そしたら、
足元に注意が及ばなくって、
捻挫して二段ほどだけど、
階段から落ちて打撲したんだ。
スーツのスカートも
破れちゃったし(T_T)
もうすぐ、七海ちゃんが、
着替えを持ってきて
くれるんだけど。
七海ちゃん、ゴメンね(T-T)
私が鈍臭いばかりに(T_T)
奔放だけど、
姐御肌の七海ちゃんは、
いつも、私の面倒をみてくれる。
どっちが年上だか
これじゃあ、わかんないよ