甘いクスリ
俺には、
人を見る目が
備わって
ないんだろうか・・・
「ぶはははははっ
マジッすか?!それは!!
いや〜いいっ!!
いいんぢゃない?!
めっさ、ツボに入るし!」
・・・相談する相手を
完璧に誤った感がある。
一通り話した後が、この反応。
「いや〜、笑ったぁゞ
でもさ、先生、そういうのも
ありなんじゃない?」
そういって
ヒーヒー言いながら
笑い転げる真月・・・
・・・完全に、
オマエの笑いのツボを
刺激しただけ
じゃねぇか・・・
「いや〜、マジ、ウケる〜。
ってか、そんなもんじゃない?
『奥手×ヘタレ』の
一発逆転ホームランなんて。
キッカケを、
モノにしようとする
その瞬発力こそ、
スゴイっておもうよ。
その一言をいうだけでも
勇気いったんじゃない?
彼女の場合。」
真月は、そういって
半分くらい残っていたビールを
男前に飲み干した。
案外、キッカケなんて
気にならないモノ
なんだろうか・・・?
「さてと。夕飯作らなきゃ♪
先生も食べにくる?」
そういって微笑む真月に
「行く」
有り難く、甘える事にした。