甘いクスリ

 


「だるーい。」

「ながーい・・・」

「トリってダルいよねぇ。
ほんっとに、最後まで
ビール飲めないんだもん↓」


楽器を預けに、楽屋に入れば、
先に来ていたレンさんや
透さんたちが、
早くもダレていた・・・


なんて緊張感が
ないんでしょう・・・


『爽やか』
『初々しい』


なんて、虚しい・・・
言葉の響きなんでしょう。

この人達を見てると
つくづく思う。

そんな余裕ができるほどには
練習に明け暮れてたんだけど。


じつは、相当のプレッシャーを
感じているのが、
『この人』だったなんて
私は、知らなかった。


 
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