甘いクスリ
「先生、やっぱり、
貰うなんてできないです。
あっ買い取ります。
いくらか払わせて?」
そんな、高いのじゃないし、
別にいいけどな。
なんか、扱いにくくて、
買ったわりに、使わずで
可哀相だと、思ってたんだし。
「俺としては、ライブに
出てくれるほうが有り難いな。」
まあ、確かに、一生徒に
いれこみ過ぎてる感は、ある。
これが、特別だとか、
思われても
正直、困る。
「でもっ!!あ、じゃあ、
せめて、お借りするって
方向で・・・」
都筑が、気を使うのも
わかって・・・
どうするかな・・・
あっ
名案・・・ひらめいた。
冴えてるじゃねぇか。俺。
「都筑、じゃあさ。
ちょっと、取引しない?
ってか、頼みがある。」
「えっ・・・?」
訝しげな表情の彼女に、
こんなプライベートな話を
すんのも・・・と、思いつつも
背に腹は変えられず。
例の、偽カノ募集の
いきさつを話した。