甘いクスリ
何分、時間がない。
既に、一週間が
過ぎようとしている。
「ギターが、契約料って事で
その日だけでいいから
偽カノ、やってくんない?」
結構、心労やら
常識的感覚からいけば、
金銭的に釣り合うと思う
けど・・・
「・・・ちょっと・・それは。」
まあ、一発OKなんか
期待してないけど
「やっぱり、人を騙すなんて、
よくないですよ。
それも、先生が、
プラプラする為に
でしょ?」
ごもっとも
とは、言え
・・・相変わらず
ハッキリいいやがる。
「都筑、やっぱ、ダメ?」
必殺ワザの、潤み目で
攻撃を加える事、数分。
「わ・・っかり
・・ました。」
若干、狼狽気味でありつつも、
都筑は、了承してくれた。
「でも、ギターの件は、
別ですから・・・。」
「サンキュー」
さっすが、俺
都筑にも効能ありだ。
もう少し、この調子で
縛られない生活を
していけそうな気がした。