甘いクスリ
大事なモノ
顔合わせが終わって、即刻
「里奈ちゃん、飲みにいこー
堂野先生、休みでしょ?
いっきますよ〜っ」
ボーカル集団に、
酒場にかっさらわれてしまう。
顔合わせも、
俺の失態を除けば
無難に終わったが
俺としては少し、
彼女と・・・都築と、
話したかった。
・・・真月の、一言も
あったし。
だけど
コイツらは
脱走なんて、
許してくれそうもない。
頼みの真月も、
仕事の鷹尾を置きざって、
本気で飲みに入ってるし。
なんかわかんねーけど
めっさ、盛りあがってるな。
・・・まあ、コイツらは
素面でも、
盛り上がれるからな。
俺や狩野さんは、この集団とは
結構親しいが、何分、
超個性派集団のこと、
醸し出されるオーラに、
指をくわえて?
遠巻きに、あっちい〜視線を
送り続けていたのが、
要領をかませきれない
(↑俺が女の子を押し付けてた)
鷹尾君だった。
・・・
まさか自分が
同じパターンに
はまりつつあるとは・・・
何とも言い難い。
無意識のうちに
ため息を一つ
落としていた。