甘いクスリ
 
「じゃあ、また、次回
よろしく〜。」

狩野さん達と別れ、
都築と二人、ギターを持ち
駅への階段を下る。


「先生、ずいぶん飲んだの?」

何となく微妙な間
都築が、気を使ったのか
口を開いた。

「俺は、そんなに。
真月と恋(れん)ちゃんは
ガンガンいってたけどな。」

「ああ、ボーカルさんたち、
大分強いらしいですね。
狩野先生と透さんが
言ってました。」

「ああ、アイツらザルだもん。
都築は、のまなかったんだ?」

「はい。楽器、借りてるし。
私、鈍臭いから、壊しそう
だもん。」

彼女はいう。


もうすこし、
一緒にいたい・・・ってか

話がしたい。

「・・・だったら、さ。
楽器置いて、飲みなおす?」

あと、すこしでいいし。

「はい。」

ちょっと戸惑い気味ながらも
都築は、素直に頷いた。

 


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