永遠の彼方に 《神に愛された少女》
「美琴様、お身体についている痣はどうなさったのでしょうか?」
『えっ!?…………!!!』
とっさにガウンの襟元を掴んだ。
痣は、見えてない
つもりだから、安心していたが
まさかイリュウに見られていたとは…
「隠さないで!!
私は医者です。恥ずかしがらないで診せて下さい。いいですね!!」
美琴は頷いた。
イリュウはガウンをはだけさせて躰中の痣や内出血しているところを診察する
(あ~あ…もう
恥ずかしくて
死にそう…///)
「これは酷い!!人為的な被害ですね?
誰にとは今は聞きませんが
とにかく治療をします。」
イリュウは何やら、躰中に手を翳している。
「…………」
イリュウの顔が
徐々に険しくなっていく。
『…?…』
私も心配になってくる。
「ダメだ!私の治癒力が効かない。どう言うことだ!? 」
イリュウは頭を抱え込んで悩んだ…
「…ごめん!!
直ぐに治して遣れなくて
取り敢えず、塗り薬と薬湯を出しますが、薬湯は食前に飲んで下さい。」
イリュウの余りの落ち込みように
できるだけ、明るく笑顔を向けた。
『イリュウさん、ありがとうございます。
私医者に診てもらうのは、多分5歳のとき以来だと…
だから診てもらうだけでも私、
嬉しいんです。
だから…だから元気出して下さい。』
「美琴様は、お優しいですね!!
ありがとうございます。
美琴様が治るまで精一杯御世話させて戴きます。」
イリュウは、満面な笑みを魅せた。