観覧車大作戦【短編】

次の日、彼から電話がかかってきたけれど出なかった

その次の日も出なかった。


一週間後、私はやっと電話を取った。


どうしたんだ。

ケイタイにも出ないで。

心配したじゃないか。

次々とことばを浴びせてくる。

誕生日のことを聞く気にもなれなかった。


「もう、別れましょ」


それだけ言って、私は電話を切り、電源も切った。


彼と同じバイト先である花屋も辞めた。

もう二度と彼の顔など見たくなかった。

いいわけも聞きたくなかった。


この恋は終わったのだ。


一年近く続いた透との恋は、このとき終わった。


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