波乱馬上恋愛★
「いつも飲んでるからうまいのかなぁって。甘ったりぃな。」

そんなことない。
いちごみるくは最高ですっ。

そういえば、あたしはいつのまにかこんなに仲良くなっちゃってるんですよね…。

さっきみたいな噂が流れちゃってもしょうがないかっ。

「お前、人のことキス魔とか言いながら、間接キスはいいんだな。」

まぁ確かに、このストローで飲んでんのは、楓と間接キス。

「あたし別にそういうの気にしない人。」

どっちにしろ、あんたとはキスしちゃってるっつぅの!

「ひかり、こっち来い。」
自分の席の後ろにあぐらをかく。

楓の姿はきっと前からだと見えなくなってるだろう。

「何ー?」

楓の前へとメロンパンを抱き抱えながらしゃがみこむ。

頭を引き寄せられ…

チュッ

やることだけ済ませると自分の席へとまた座る。

「な、何なのよ!」

こいつにはいつでも目を光らせてなきゃいけないのに何やってんだ、あたし!

「パン代とジュース代もらっただけだろ?ホントはあれじゃ足りないくらいなんだから感謝しろよ。わざわざ陰でやってやったんだし。」

陰でやったとか、

「関係ないし!もぉ!」

そんなやりとりを見ている人がいるだなんて、
気付きもしなかった。
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