波乱馬上恋愛★
いきなりベッドに連れ込まれ、カーテンで仕切る。

「なっ、何なのよ!?」

服脱ぎはじめてるし!

「なんで脱ぐのよ!」

「濡れてるからに決まってんだろ、ばか!」

あっ、そっかっ。

「お前も脱げよ。」

ん?

「えぇー!?」

「えぇじゃねぇよ。お前も濡れてんだろ。」

あたしは自分の体をみわたす。

男が恐ろしすぎて、自分が濡れていた事に気付かなかった。

「言っとくけど、透けてるから。」

自分の胸元を見ると、ピンクのブラがはっきりと透けている。

「見ないでよ!」

「もう見ちまったもんは仕方ねぇだろ。」

ありえない、初キスを奪われたうえに、下着まで見られるなんて…。

「いいから脱げよ。風邪ひくぞ。」

はへ?もしかして、

「心配してくれてる?」

「なわけねぇだろ、ばぁか!」

にしても、

「あんたがいるんじゃ脱げない!」

上半身裸の男と一緒に裸でいるだなんて、絶対ありえない!

「あんたじゃない。楓だ。」

いつのまにか腕を引っ張られ、あたしはベッドで男の下敷きになっている。

「言ってみろよ。」

あと数ミリで唇がくっついてしまいそうなほど近い。
「かっ、楓?」

普通に言うのはなんだか
恥ずかしかったから上げ調子で言ってみた。

「よく出来ました♪」

これで上からどいてくれるのかと思ったら、
あたしのブレザーのボタンをはずしていく。

「ちょっと!」

「だって、お前自分じゃ脱がないだろ?」

無理っ、絶対無理っ。

「いや、やだってば!」

あらわになるあたしの上半身。

思わず目を瞑る。

「下着も脱いだ方がいんじゃね?」

そしてブラに手をかけようとしたその時…

「何でも言うこと聞くから、それだけはやめて!」

沈黙…。

やっば勢いで変なこと言っちゃった…。

ゆっくりと目を開けて楓の方を見ると、にやっと笑った顔があった。
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