夏の冷たい体に気づいたのか、春はギュッと強く抱き寄せた。


『ありがとう。』

『おいっ、ってか、止まってねぇ?これ。』

『えぇ?ホントだ…。』


『どうしよぉ…。』

『大丈夫。夏には俺がいるから。』



夜になっていった。



動こうとしない観覧車…。



きっと、救助を呼んでいるのだろう…。
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