2人は、手をつないで帰った。




雨が降っているせいで、



びしょぬれだけど。






でも、つないだ手だけは温かいんだ。



何でだろう。








春の足が止まった。



夏のほうを振り向き



『愛してる…俺…が…愛…してる…のは…夏…だけ…だから…。』


『あたしも…。春だけを愛してるよ。。。』




『おぅ…』



熱いキスを交わした。







その時は気づかなかった。

春の異変に…





春の声が途切れ途切れだった事に…。













この日から…



春を夏から遠ざけていく…。








< 136 / 186 >

この作品をシェア

pagetop