春は、夏と慎にあきれたのか、走っていってしまった。


『夏…ごめんな。』

『いいよ。。。私も悪いんだし。』

『夏の気持ちを聞かせてくれないか??』





『私は…春の事が好きなの。慎…ごめんね。』





『いいんだ。でも、いつでも、俺がいることは分かっておいてくれ。もし、春に嫌な事されたり、もうやだって思ったりしたら、いつでも俺のところに来いよ。』






いつの間にか、涙がこぼれていた。


その涙を、慎は優しい温かい手で、拭ってくれた。





『ありがとう。』
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