『短編:ついでのメリークリスマス』
「はぁ~。なんか楽しいことないかな」
おかわり3杯分のカレーで膨れたお腹をさすりながら、
私は部屋の天井を眺めた。蛍光灯の上に、うっすらとくもの巣みたいに埃が積もってる。
・・クリスマスなんか、なきゃいいのに。
寝転んだまま携帯を開くと、人和からのメールが届いていたけど、
題名を見るだけで中を開かなかった。
だって。
“クリスマスの計画”なんて。
今聞きたくないし。
「あ~っ!もうっ!!」
突然立ち上がって地団太を踏んだ。そんな気分だったから。
胸の中のもやもやが、飛んでいってくれるかなって思ったから。
ノックもなしにガチャリとドアが開いて、妹の不安げな顔がのぞいた。
「お姉ちゃん、大丈夫?」