『短編:ついでのメリークリスマス』


   ***   


来るな~!って祈っても、時間が止まるわけでもなく。

あっけなくその日がやってきた。


やっぱり神様なんていないんだよって、当たり前の事を納得する。


イブイブにイブに本番。

3日間も祝ってどうするっての。


おとといは友達とカラオケ、昨日は人和とデート。

どっちもそれなりに楽しかったし、断る理由もなくて参加したわけだけど。



・・別にいいんだけどさ。



一人でいるのも寂しいから、誘われれば出かけるよ?

でもね、皆といても胸の中の小さな穴に風がふくんだ。

ヒュ~ってさ。


自分でも子どもみたい、って思う。

ほんと恥ずかしいよね。16にもなってさ。


けれど毎年繰り返し思ってしまう。

さっさと今日が過ぎてしまえばいいのにって。








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