蝉の恋
ただ一度、どんなものか試してみたかった。

本当にそれだけ。

トシアキは「別のヤツのモノを見るのは、なんかな…」と少し渋っていたけど、今度、女2人と3Pという交換条件に釣られてOKをだした。

「ところで、もう一人はもう決まってるん?」

トシアキの口からそんな問いがでた。

「もちろん。こう見えてもセフレのストックはあるからね~」


ドンと胸をはる私に、「見たまんまだろ」なんて言うトシアキにはとりあえず急所を鷲掴みにしておいた。

「どんなヤツ?」

聞かれたので、ソイツの学校や年齢、大体の住んでいる場所、出身地を教えた。

トシアキは少し考え込む素振りを見せた。

自分と接点がないか探しているみたいだ。


「大丈夫だって。アンタとは接点の無いようなの選んでるんだから」

私もその位は頭が回るよ。と再び胸をはったら、「なんで俺の参加は決定事項なの?」と言われたので、それは笑顔でシカトした。

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