こいのうた
第6章
罪悪感
次の日。
何だか、気まずくて、学校を休んだ。
気まずいっていうのは、もちろん中村さんもだけど
唯人君とも…
「ハァ……」
私はベランダに出てため息をついた。
学校をサボったけど、本当は唯人君に会いたくて会いたくて仕方ない。
でも……気まずいんだ…
だって、私…
“雅人君”に……
ドキドキしちゃってる…
好きじゃないって言い聞かせるのに…
「もうっ!!バカ!!」
忘れたの?
暗闇から救ってくれたのは唯人君だよ。
他の人にときめくなんて……
「ない!絶対ない!」
近所迷惑かもしれないけど、私は一人、ベランダで叫んだ。
ああ…学校に行けば良かった…
唯人君に会うのが気まずいなんて言ってないでさ…
「もう……本当…バカ…」
私はハァとため息をついて、手すりに額をくっつけた。