こいのうた
一番なんて言わないで。
そう言い放ってしまいたいけど、そんなこと……
言えるはずがない。
私を見て優しく笑っている彼に、今そんなことを言ったら
私…最低だもの。
「唯人君…明日…一緒にいてくれるなら……」
「?」
「私の部屋に来てもらえる?」
こんなこと、普通なら男の子に言うことじゃない。
だけど、唯人君だから…。
「…いいよ。夜深が望むならね。」
私は彼を振り回していないだろうか。
彼は快く私のお願いを引き受けてくれるけど…
もしかしたら、私は彼を利用してるだけかもしれない。
彼の優しさにつけ込んで……
自分でもこの感情が何だかわからない。
だから尚更
もどかしい。
利用してるんだとしたら……
本当…
最低よ。