こいのうた
電車に乗っても、涙が止まらなかった。
悲しくて悲しくて、仕方なかった。
私が帰ったら、おばあちゃんはまた一人になってしまうんだ。
一人が寂しいってことは
私が一番知ってるから…
おばあちゃんが仏壇に向かって手を合わせているとき、おばあちゃんが呟いていた。
『おじさん、もう夜深ちゃんが帰っちゃいますよ。寂しいねぇ…』
心からの声だった。
おばあちゃん…
ごめんね。
「っ……ふ…」
私は、周りも気にせずに涙を流した。