チョコレートコスモスⅠ
隣でうつむき、黙っていた彼が私に話しかけた。



「大丈夫か?」



「えっと、どういう意味で?



怪我のことなら大丈夫だよ」



彼に大丈夫という意味も込めて笑って見せたが顔はまだ思い詰めた表情のまま。



本当は彼の笑顔がみたい。私だけに見せてくれる優しい笑顔。



それさえ奪ってしまうほど私は過ちは多きかったのか。



そう思うと背中の傷が心にかけてズキリと痛む。



分かっているの。



この傷は私の過ちの結果。



このまま彼といる私は自分の過ちを彼になすりつけてしまいそうだ。



そうなる前に私は決めたから………………



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