たった ひとつの 恋
「まだ好きなんだ?」
広海の顔を見ていると、私は思わず聞いてしまった。広海は足を止めて何も言わないで私のほうを見た。
一瞬、怒らせてしまったのかと思った。
広海は黙ったままフッと笑って、「みんな待ってるぞ」と言って歩き始めた。私の頭を撫でながら。





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