たった ひとつの 恋
゜.・* 始まり *゜・
短大生になって、私はお化粧をしたりお酒を飲むようになったりと、今までしたことのなかったことがたくさんあった。
上級生から新歓コンパをしてもらい、そのお礼にお返しコンパをするのが科の習わしで、学校前の河原でバーベキューをすることになった。

「莉子~」
早くも酔っている松澤先輩がビール片手に近づいてきた。弱いのにお酒が好きで、軽いのに世話好きで、友達は苦手だと言うけど、私はなんだか憎めなくて好きだった。

「莉子さ、最近好きな奴できただろ?」
みんなから少し離れた所に松澤先輩と並んで座ると、興味津々な顔で聞いてきた。
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