たった ひとつの 恋
その後、私達はビールやカクテルで乾杯して飲み始めたが、部屋に残してきた亜季のことが気になるので、私は様子を見に行くことにした。そのまま、部屋に戻ろうと思っていた。
「俺も行く」
広海が3本目のビールを流し込んで私のあとを追うように部屋を出た。

「みんなで飲んでていいよ」
私が言うと、
「おまえ、戻ってこないつもりだろ?だからついていくんだよ」
広海は笑いながら私の頭をぐしゃぐしゃした。広海の手が触れている頭が熱くなった。


部屋では亜季はぐっすり眠っていたので、そっと部屋を出た。春くんと礼の待つ部屋に戻り、私達は飲み始めた。
元々お酒の弱い春くんは、ベッドに横になったと思ったらすぐに眠ってしまった。礼も眠いからと部屋に戻ると言うので私も一緒に立ち上がったが、広海が1人で飲むのはつまらないと言い出し、相手をすることになった。
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