†神様の恋人†
アリアが黒死病だという噂はあっという間にヴォークルール中に広まった。
何十年か前にも大流行しているその病気は、高熱に倦怠感、そして徐々に皮膚が黒い斑点に覆われていく非常に致死率の高い伝染病だった。
「かわいそうだが、隔離するしか方法はない」
「あんなに小さいのに、なんてことでしょう!」
「この病はあっという間に広まる。下手すればヴォークルールが全滅だ。隔離してあとは神に祈るしかないよ」
アリアは街はずれの小屋に一人隔離された。
小屋には鍵がかけられ、水と食料のみが入り口に差し出される。
小屋には一定の者以外、近づくことは禁止された。
ジャンヌはアリアをひどく心配し、看病することを望んだが、それは叶わなかった。
その代わり、ジャンヌは礼拝堂で祈り続けた。
「ジャンヌ!わたしも一緒にアリアのために祈るわ」
飲まず食わずで、1日中礼拝堂から離れようとしないジャンヌに懇願した。
「ミシェルはクロエおばさんの手伝いをしてあげて。それに、一人のほうがわたしは神と対話しやすいんだ。ミシェル、今回だけはわたしのわがままを聞いて」
「……わかった」
ジャンヌはクロエおばさんや自分のためだと言ったけど、いつまで続くかわからない祈りに、わたしを巻き込みたくない、そう思ったに違いないとわたしは感じていた。
何十年か前にも大流行しているその病気は、高熱に倦怠感、そして徐々に皮膚が黒い斑点に覆われていく非常に致死率の高い伝染病だった。
「かわいそうだが、隔離するしか方法はない」
「あんなに小さいのに、なんてことでしょう!」
「この病はあっという間に広まる。下手すればヴォークルールが全滅だ。隔離してあとは神に祈るしかないよ」
アリアは街はずれの小屋に一人隔離された。
小屋には鍵がかけられ、水と食料のみが入り口に差し出される。
小屋には一定の者以外、近づくことは禁止された。
ジャンヌはアリアをひどく心配し、看病することを望んだが、それは叶わなかった。
その代わり、ジャンヌは礼拝堂で祈り続けた。
「ジャンヌ!わたしも一緒にアリアのために祈るわ」
飲まず食わずで、1日中礼拝堂から離れようとしないジャンヌに懇願した。
「ミシェルはクロエおばさんの手伝いをしてあげて。それに、一人のほうがわたしは神と対話しやすいんだ。ミシェル、今回だけはわたしのわがままを聞いて」
「……わかった」
ジャンヌはクロエおばさんや自分のためだと言ったけど、いつまで続くかわからない祈りに、わたしを巻き込みたくない、そう思ったに違いないとわたしは感じていた。