†神様の恋人†
カミーユは青い目を伏せがちに、自嘲気味に笑った。
「彼女とはちゃんとさよならも言えずに別れてしまったから、ちゃんと言いたかった。そして子供の頃から避けてきたジル・ド・レイとの闘いにもちゃんと決着をつけたかった。彼との闘いは避けられないと、知ってしまったから。戦場に赴いても、護りたい人を見つけたから…」
カミーユの瞳は、いつになく真剣だった。
その青い瞳に吸いこまれそうになる。
「カミーユ、護りたい人って…?」
わたしの質問に、カミーユは眉を寄せると、不機嫌な顔になった。
「1ケ月前、オレは戦場に赴く許しを得るために祖父のジャン・ド・クランを訊ねた。ジルと闘うことを逃げてきたオレに、祖父は冷たかった。既に軍の指揮官であるジルにオレが敵うものかと罵られた。でもオレは諦めるわけにはいかなかった。どんなことをしても護りたい人が、いつか戦場に赴くとわかっていたからだ。オレは1ケ月粘って許しを得、祖父の力でこの警護隊に入ることができた」
……お金持ちのおじいさんの力でこの警護隊に……!?
……待って、じゃあ、カミーユが護りたい人って……?
頭が混乱する。
気まぐれで、女たらしで、人をからかってばかりのカミーユが、戦場に赴いてまで護りたい人って………。
「…オレが誰を護りたいか、わかった?」
カミーユの顔が真剣すぎて、怖い。
いい加減わかれと言わんばかりに、睨んでくる。
でも、あまりにも怖くてわたしは逃げるように言った。
「………ジャンヌとか?」
「彼女とはちゃんとさよならも言えずに別れてしまったから、ちゃんと言いたかった。そして子供の頃から避けてきたジル・ド・レイとの闘いにもちゃんと決着をつけたかった。彼との闘いは避けられないと、知ってしまったから。戦場に赴いても、護りたい人を見つけたから…」
カミーユの瞳は、いつになく真剣だった。
その青い瞳に吸いこまれそうになる。
「カミーユ、護りたい人って…?」
わたしの質問に、カミーユは眉を寄せると、不機嫌な顔になった。
「1ケ月前、オレは戦場に赴く許しを得るために祖父のジャン・ド・クランを訊ねた。ジルと闘うことを逃げてきたオレに、祖父は冷たかった。既に軍の指揮官であるジルにオレが敵うものかと罵られた。でもオレは諦めるわけにはいかなかった。どんなことをしても護りたい人が、いつか戦場に赴くとわかっていたからだ。オレは1ケ月粘って許しを得、祖父の力でこの警護隊に入ることができた」
……お金持ちのおじいさんの力でこの警護隊に……!?
……待って、じゃあ、カミーユが護りたい人って……?
頭が混乱する。
気まぐれで、女たらしで、人をからかってばかりのカミーユが、戦場に赴いてまで護りたい人って………。
「…オレが誰を護りたいか、わかった?」
カミーユの顔が真剣すぎて、怖い。
いい加減わかれと言わんばかりに、睨んでくる。
でも、あまりにも怖くてわたしは逃げるように言った。
「………ジャンヌとか?」