†神様の恋人†
ジャンはジャンヌと同じ栗色の髪を参ったというように掻きながら、笑った。
「ジャンヌのやつ、また牧師様にねだっていろいろ聞いたんだな。子供のくせに正義感だけは一人前なんだよ。でもミシェルはまだ子供なんだからそんなこと気にしなくていいんだ」
そう言ってジャンはわたしの金色の髪を優しく撫でた。
ジャンは優しい。
明るくて、兄弟の中ではわたしのことを一番気にかけてくれている。
気の強いジャンヌとは喧嘩ばかりしているけど。
「ほら、ミシェル!あそこにいっぱい花が咲いているんだ」
河のほとり、一面に白い花が咲き乱れて、わたしは感嘆の声をあげた。
「わぁ、すごい!」
急に笑顔になって川辺まで走り出したわたしの後方でため息のように漏れたジャンの声と笑い声が聴こえた。
「…やっぱりまだ子供だな」
なにか意味深に響いたけど、はしゃぐわたしが子供扱いされただけなのだと思い、少し大人ぶって振り返る。
「なによ~ジャン!花を前にしてはしゃがない子は乙女じゃないんだから」
ベッと舌を出したわたしは、ジャンに「はいはい、乙女ね」と一笑にふされてしまったけど。
とても優しい時間が流れた。
だけど、次の瞬間、ジャンの戦慄した顔で、時は無情にも冷たく止まった。
「ミシェル!!危ない!!」
「ジャンヌのやつ、また牧師様にねだっていろいろ聞いたんだな。子供のくせに正義感だけは一人前なんだよ。でもミシェルはまだ子供なんだからそんなこと気にしなくていいんだ」
そう言ってジャンはわたしの金色の髪を優しく撫でた。
ジャンは優しい。
明るくて、兄弟の中ではわたしのことを一番気にかけてくれている。
気の強いジャンヌとは喧嘩ばかりしているけど。
「ほら、ミシェル!あそこにいっぱい花が咲いているんだ」
河のほとり、一面に白い花が咲き乱れて、わたしは感嘆の声をあげた。
「わぁ、すごい!」
急に笑顔になって川辺まで走り出したわたしの後方でため息のように漏れたジャンの声と笑い声が聴こえた。
「…やっぱりまだ子供だな」
なにか意味深に響いたけど、はしゃぐわたしが子供扱いされただけなのだと思い、少し大人ぶって振り返る。
「なによ~ジャン!花を前にしてはしゃがない子は乙女じゃないんだから」
ベッと舌を出したわたしは、ジャンに「はいはい、乙女ね」と一笑にふされてしまったけど。
とても優しい時間が流れた。
だけど、次の瞬間、ジャンの戦慄した顔で、時は無情にも冷たく止まった。
「ミシェル!!危ない!!」