†神様の恋人†
「今度こそ…今度こそ絶対に、王太子様に会って見せる…!」

その時、わたしには見えた。

ジャンヌが、あの時のカトリーヌの血に濡れた剣を握り締めている姿が。

ジャンヌは、カトリーヌの死を自ら戦うことで乗り越えようとしている。

神とともに戦おうとしているジャンヌが、一体どこへ行こうとしているのか。




“神の声”が聞こえないわたしに、一体、何ができるだろう――――――?





「ジャンヌ……わたし、ジャンヌと一緒に行く」





……神様、もし叶うなら、“神の声”が聞こえなくてもいい。




――――わたしに、あなたのジャンヌの尊い“運命”を分け与えてください。






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