†神様の恋人†
男装のミシェル
翌朝は目が腫れぼったいのをジャンヌがひどく心配したけど、寝不足だと言ってごまかした。
カミーユに会うのが怖くて、朝の手伝いも具合が悪いと言って休ませてもらった。
カミーユは4年前も確かにめちゃくちゃな人だったけど、少なくともこんな最低な人じゃなかったはずだ。
それとも、わたしのただの勘違いだったのか。
ジャンヌが今日もロベール隊長に会いに行ったあと、わたしは憂欝な気分で部屋を出た。
「もうお昼近いし、カミーユもきっといないよね」
さすがになんにもしないで部屋にいると気分がさらに滅入りそうだったので、顔でも洗ってこようと階段を降りかけた。
「誰がいないって?」
「!?」
振り返らずともわかるその色気たっぷりの声に、わたしはしぶしぶ振り向いた。
カミーユが切れ長な瞳をさらに細めてじっと見つめる顔は、威圧感たっぷり。
金色の髪は昨日よりも心なしか乱れていて、その乱れ具合が昨夜のことを思い起こさせて、心臓がバクバクと高鳴る。
「…だ、誰って…誰のせいでこんな目になっちゃったと思ってるのよ!?カミーユのせいで今日は人に見せられる顔じゃないの。わたしに近寄らないで!」
思いっきり睨んで眉を吊り上げた。
カミーユはそう言うとますますわたしの顔を覗き込んで、そして堪え切れないというように噴き出した。
「…っはは!本当だ。その顔じゃどんな男も逃げるな。初めてだよ、オレとキスしてそんなに泣いた女は」
「…カ、カミーユ!!」
不思議だった。
笑うカミーユは昨夜のカミーユとは別人だった。
あの日最後に見せてくれた優しい笑顔と、今が重なる。
昨夜はお酒に酔っ払っていただけなんだろうか?
「カミーユって……もしかして酒乱?」
カミーユに会うのが怖くて、朝の手伝いも具合が悪いと言って休ませてもらった。
カミーユは4年前も確かにめちゃくちゃな人だったけど、少なくともこんな最低な人じゃなかったはずだ。
それとも、わたしのただの勘違いだったのか。
ジャンヌが今日もロベール隊長に会いに行ったあと、わたしは憂欝な気分で部屋を出た。
「もうお昼近いし、カミーユもきっといないよね」
さすがになんにもしないで部屋にいると気分がさらに滅入りそうだったので、顔でも洗ってこようと階段を降りかけた。
「誰がいないって?」
「!?」
振り返らずともわかるその色気たっぷりの声に、わたしはしぶしぶ振り向いた。
カミーユが切れ長な瞳をさらに細めてじっと見つめる顔は、威圧感たっぷり。
金色の髪は昨日よりも心なしか乱れていて、その乱れ具合が昨夜のことを思い起こさせて、心臓がバクバクと高鳴る。
「…だ、誰って…誰のせいでこんな目になっちゃったと思ってるのよ!?カミーユのせいで今日は人に見せられる顔じゃないの。わたしに近寄らないで!」
思いっきり睨んで眉を吊り上げた。
カミーユはそう言うとますますわたしの顔を覗き込んで、そして堪え切れないというように噴き出した。
「…っはは!本当だ。その顔じゃどんな男も逃げるな。初めてだよ、オレとキスしてそんなに泣いた女は」
「…カ、カミーユ!!」
不思議だった。
笑うカミーユは昨夜のカミーユとは別人だった。
あの日最後に見せてくれた優しい笑顔と、今が重なる。
昨夜はお酒に酔っ払っていただけなんだろうか?
「カミーユって……もしかして酒乱?」