〜深愛〜届かぬ手紙〜
小西は
少し父と打ち解けた様だった…







私の両親は
小西を気に入ってくれたみたいで、
食事中…最初の緊張は何処かへ消え、会話も弾んでいた…





突然、父が思い出したかの様に…


『あっ、そぅだぁ
早く、小西君の御両親にも挨拶しないとなぁ…、
いつにしようかぁ…』



小西は
箸を止めた…



『…父親は、自分が18の時に亡くなりました…。
でも母さんは、
お二人に会いたがってます』



『…そうかぁ…。』


父は、
その一言しか返せなかった…



『私、
会いたいなぁ〜
小西さんのお母様に…
きっと、笑顔の素敵な方なんだろうなぁ…』


母は気を使ったのか、本心だっのかは分からないが、小西にそっと微笑んだ…。



『…はいっ
来週にでも…。
母も喜びます』


小西は嬉しそうに答えた…



私も、
なんだか胸がいっぱいになった…
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