〜深愛〜届かぬ手紙〜
そうして、

私達は離れ、別々の小学校へ入学…。


母は私が小学校へ通うとともに、パートに出る様になり、自然と公園へ行く事は無くなった…













そんな大切な思い出を

私は…

いつの間にか忘れてしまっていた…





涙が止まらなかった…





『…あらぁ、
泣かないでリナちゃん』


お母さんは優しい声で
私を見つめた…。




『…ごめんなさい…。

……私………。

ごめんなさいっ』




私は、忘れてしまっていた過去を思い出した…。
私は、昔…、
お母さんのグラタンを食べた事がある…。
小西と、あの公園のブランコで結婚の誓いを立て、指切りをした事…
別れの朝、意地を張って
見送りに行けなかった事…小西の叫びが聞こえたのに会いに行く事ができなかった事…
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