〜深愛〜届かぬ手紙〜
小西との会話は途切れる事なく続いた。



着いた先は
海だった…。



『キレイだろっ』




『すごぉい』





海といっても
普通に見ている景色とは
違った。



普通なら砂浜から夕日を眺めるのに慣れている私。



でも、
小西が見せてくれた景色は逆だった。



反対側から、
砂浜が見渡せる場所。


海を挟んで
目のには
一面に並ぶ浜茶屋




いつも行く海が
全く別のモノに見えた。





『リナさぁ、初恋っていつ』




突然、小西がクチを開いた。




『何急にぃってか普通さぁ、彼氏いるの〜?とか好きな人いる〜?とか…。初恋って』


私は笑いながら聞いた。



『そんなの聞かなくたって分かるリナは彼氏がいたら俺とは今ココにいない』


『だからって急に初恋なんて聞くから、おかしくってぇ』



小西は遠くを見ながら、


『俺、初恋は今でも特別だから…』




その時、
小西の横顔が少し
切なさを感じさせた。
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