〜深愛〜届かぬ手紙〜
『へぇ〜。その初恋の人が忘れられなぃとか』



私は触れていぃのか迷いながらも聞いてみた。




『そんなドラマみたぃな話あってもよくねぇ』



小西は急に笑いながら
振り返り、オチャラけて見せた。



照れ隠しだと分かった。



『いぃと思う』



『えっ?』




『アタシ、そうゆうドラマみたぃな、初恋、あってもいぃと思う。』





小西の心の中には
ずっと
ひとりの人が
いるんだと
確信した。







『ありがとなっ』






その言葉が
少し痛かった。







振られてもないのに
切なさが込み上げた。
始まったばかりの恋が
終わったかのように…。
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