〜深愛〜届かぬ手紙〜
公園に着くと
ブランコに目をやった。


ハァハァハァハァ





いないっ。









いる訳ない…。


アタシ、
小西にヒドイ事した。




いる訳……。






『リナッ』





振り向くと
ブランコから
真っ正面のベンチに
外灯で照らされた
小西がいた。






私は小西に駆け寄った。





『ごめんアタシ、
不器用だからっごめん』


自然と涙が溢れた。



隠せない程
ポロポロと…





グッと小西が近付いた。





その瞬間、
私は小西に強く抱きしめられていた。

息も出来ないくらい
キツク…。






『泣くなぁ。
お前は何もしてねぇ〜よ。ただ、俺のワガママに
付き合ってくれただけじゃんなんでお前が泣くんだよ』



そう言って
頭を撫でてくれた。






顔を両手で
グッと持ち上げられた。
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